絶対音感と相対音感の違いって簡単に言うとこんなこと!

「僕、絶対音感があるんですよ。学校の先生にも、君は歌が上手だねって褒められたんですよ。」

私は「そうなんですね。」と笑顔で返しますが、「この方、絶対音感のこと勘違いしてるよねえ。」と心の中では思います。(汗)

「ピアノ習ったら絶対音感が身につきますか?」という質問もよくありますが、絶対音感があったら素晴らしい演奏ができると勘違いしている人が多いようですね。

でもちょっと違います。

●絶対音感というのは、ある音を聞いた時にその音の高さを正しく認識する力のことです。
●相対音感は基準の音が分かれば、ある音やメロディーを聞いた時にその階名が分かります。            

今回は、絶対音感と相対音感の違いについて、簡単に解説していきます。

絶対音感とは?

絶対音感とは、ある音を聞いた時にその音を正しく認識する能力です。

この場合の音というのは、固定ドで言う音階のことです。

ピアノの鍵盤のドレミファソラシドと一緒です。

これは調が変わっても変わりません。

例えばニ長調はピアノの鍵盤上で言えば、「レミファ♯ソラシド♯レ」となります。

でも、多くの人には「ドレミファソラシド」と聞こえます。

ファとドを半音高く弾くことで、音と音の幅がハ長調の「ドレミファソラシド」と同じになっているからです。(正確には少し違いますけど)

しかし、絶対音感を持っている人にはピアノで弾いた通り「レミファ♯ソラシド♯レ」と聞こえるんです。

比較する音がなくても、体に音の高さが入っているんですね。

私は絶対音感を持っていませんが、大学時代の同級生には絶対音感を持つ子がいました。

その子と歩いている時に、「チューリップ」の歌い始めの「さいた さいた」がどう聞こえるかという話をしたことがあります。

私は「チューリップ」をハ長調で弾いても、1音高いニ長調で弾いても、あるいはもう1音高いホ長調で弾いても「ドレミー ドレミー」と聞こえます。

でも、その子はハ長調だったら「ドレミ」、ニ長調だったら「レミファ♯」、ホ長調だったら「ミファ♯ソ♯」と聞こえると言いました。

私は「うわぁ、絶対音感の子は音の捉え方が全然違うんだな。」とすごく不思議になったものです。

相対音感とは?

「絶対音感」に対する言葉として「相対音感」があります。

相対音感を持っている人は、基準の音の階名が分かっていれば、ある音やメロディーを聞いた時にその階名が分かります。

これは、ドレミファソラシドという音階が体に入っているからです。

ただし、基準の音がなければ、正しい階名を当てることはできません。

絶対音感と相対音感の違いをまとめると

絶対音感と相対音感について、簡単に説明しました。

絶対音感と相対音感の違いをまとめると、絶対音感は固定ドで音楽を把握するのに対して、相対音感は移動ドで音楽を捉えるということです。

絶対音感と相対音感、それぞれに利点と不便な点があります。

絶対音感を持つ人がいれば、何人かでアカペラをしたい時、鍵盤楽器やチューナーなどがなくても、最初の音を出すことができ、メンバーはそれを聞いて歌い出すことができます。

また、ピッチがあっているかどうかもすぐに分かるので、チューナーがなくても楽器のチューニングをすることができます。

ある曲を耳コピする時も、すぐに正しい音程で楽譜を作ることができます。(楽譜を書く力があれば)

しかし、カラオケなどで、「この歌はちょっと高いからキーを下げよう。」と言う時、調を変えると違う曲に聞こえてしまうので、ちょっと不便です。

相対音感があると、キーが変わっても同じ曲に聞こえます。

同じ曲を低く歌うか高く歌うかということですね。

楽譜全体を平行移動するので、最初の音が変わっても簡単にその曲を歌うことができるのです。

そう考えると、普通に歌を楽しむには、相対音感があるととても便利です。

ハモりの練習をするのにも、相対音感があったら便利です。

私が大学生の時、授業で聴音があっていました。

先生がピアノで弾いたメロディーを楽譜に書くというものです。

私は絶対音感はなくて相対音感はあるので、メロディーがドレミで聞こえてくるんですね。

でも何調か分からないので、聞こえた通り楽譜に書いたら先生が苦笑いをして、「そうね、そう聞こえるよね。でも調が違うよ。」と言われました。(汗)

その時は音楽科の学生としてちょっと恥ずかしかったですね。

でも、それ以外に、絶対音感がなくて困ったことは一度もありません。

今はアプリのチューナーもありますから、欲しい高さの音をすぐに聞くことができるので。

反対に相対音感がなかったら、困ることがたくさんあります。

相対音感があるので、その曲のキーを上げたり下げたりと、自由に移調して歌うことができます。

また自分の歌や人の歌を聞いて、どの音が合っていないかということが即座に分かるので、改善することができます。

誰かと一緒に歌う時にも、互いに聴きあってピッチを合わせたりハーモニーをつけたりできるので、とても便利です。

それで、普通に合唱やカラオケの上達を目指すためには、絶対音感ではなく相対音感を育てる必要があります。

大人になって絶対音感を身に付けるのは難しいですが、相対音感は育てることができますので、まずはドレミファソラシドがどの高さでも正確に歌えるように練習しましょう♪

 

 

 

 

 

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35年間の中学音楽教師の経験を生かして、現在は吉岡裕美ミュージックスクールにて歌とピアノのレッスンをしています。
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また、30年間、大津少年少女合唱団の指導をしています。

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