音痴は喉で歌うのが原因なの?種類と克服法を解説!

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「音痴は喉で歌うのが原因ですか?」という質問を受けました。

結論は、

音痴は喉で歌うことが原因とは言えませんが、喉で歌うことで治りにくいです。

今回は、音痴と喉で歌うことの関係、さらに音痴の種類と克服法についてお話したいと思います。

音痴は喉で歌うのが原因?

最初に言ったように、音痴の原因は喉で歌うことだけではありませんが、喉で歌っていたら音痴が治りにくいです。

それは喉に力が入って、息の通り道を防いでしまうので、自分の思う音程を自由に出すことが難しくなるからです。

喉で歌うことを改善する方法については後で述べますね。

音痴の種類(タイプ)

「音痴」という言葉の中に「リズム音痴」というものを入れることもありますが、ここでは音程が正しく取れないことに限定します。

音痴の種類(タイプ)には一般的に「喉音痴」「耳音痴」があると言われます。

でも私はこれに「思い込み音痴」も入れたいと思います。

それでは喉音痴、耳音痴そして思い込み音痴について説明します。

喉音痴

喉音痴は「運動性音痴」とも言われます。

これは自分の音程が合っていないと分かるのに、正しい音程が出せないタイプの音痴です。

喉の力が弱かったり力を入れすぎたりして喉が閉まってしまうと、思った音を自由に出すことが難しくなります。

または腹筋を使わないで喉だけで歌うのも、音をしっかり支えることができずに音程が取りにくくなります。

こういう状態が喉音痴と言われるものです。

声を出すのには、喉やお腹など、体をしっかり使って動かさなければいけないのですね。

耳音痴

耳音痴は感覚性音痴」とも言われます。

耳音痴は聞こえてくる音の高さを正しく把握できないので、自分の音程がずれていることに気づきにくいタイプです。

こちらは「聞く力」を育てなければいけません。

耳音痴については、こちらの記事もどうぞ。

耳音痴とは?診断や治し方!改善した3つの実例も詳しく紹介!

思い込み音痴

これは私が勝手につけた名前ですけど、実はこれが一番多いのではと思います。

本当は音痴じゃないのに、人から「音痴」と言われたり笑われたりした経験から歌わなくなってしまった。

音痴だなんて言われたらショックだし、恥ずかしくて人前で歌ったりできなくなりますよね・・・。

特に、子どもの頃にこんな経験があって大人になるまでずっと歌を避けて来た、そんな人が意外にも多いのです。

そういう人は長年歌を歌っていないので、正しい歌い方が身に付いていません。

そして、歌い方を身に付けるだけではなく、心を解放させてやることが必要です。

音痴の克服法

それでは、音痴の克服法についてお話したいと思います。

上で、音痴の3つのタイプについて説明しましたが、実際にはそれらのタイプが混じり合っていることが多いです。

ですから、ここではタイプ別にではなく、どのタイプにも共通した克服法をお伝えします。

音をよく聞いて合わせる練習をしよう

ピアノやアプリなどで一つの音を出して、よーく聞き、同じ音を「アー」と出してみます。

まずは一番出しやすい音から始めて、それより一つ下、一つ上というように少しずつ音を広げていきましょう。

こんな感じです。

聞いた音と自分が出した音が違うと思ったら、ピアノで出している音をよく聞きながら、しっかり喉を開いて下から上までいろんな高さの音を出してみましょう。

そうしたら、「あ、今、合ったな。」という感覚が分かるようになります。

また、外から聞こえてくるチャイムの音やテレビCMの音などを真似して歌ってみましょう。

一音一音気をつけて、音と音の幅を意識することが大切です。

音が高くなる時は上がりきれず、低くなる時は下がり過ぎる人が多いです。

「音階」というのは、文字通り音の階段です。

高くなる時は階段を上るようにお腹の力がいりますし、下がる時も気を付けないと下がり過ぎます。

歌を歌う時だけじゃなく、普段、そういうことを意識して過ごしたらいいと思います。

また、一つの音を聞くのではなく、和音を弾きながらその中の一つの音を聞いて出すという練習をすると、さらに聴く力をつけることができます。

ドレミファソラシドの音階を体の中に入れよう

ドレミファソラシドって何となく歌えるけど、低いドから高いドまでの幅がすごく狭くなっているかもしれません。

上にも書いたように、「音階」というのは音の階段ですから、階段を上がったり下がったりするイメージで歌ってみましょう。

階段を上がる時はそれなりに腹筋がいりますし、下がる時も下がり過ぎないようにお腹で支えなければいけませんよね。

歌を歌う時も同じです。

高い音を出す時は階段を上がるようにお腹に力を入れ、下がる時もお腹で支えます。

また、手をつけて練習するのもいいですよ。

例えば手を下げているのが低いド、レは手のひらを上げる、ミは足の付け根のところという風に自分で決めて、最後の高いドは思いっきり上に上げる。

こうやって、まず、ドレミファソラシド、そして逆のドシラソファミレド が正しく歌えるように練習しましょう。 

「アー」で下から上までエレベーターのように行ききしよう

高い音が出ない人は、「アー」でエレベーターのように低い音から今出せる高い音までを行ききしましょう。

高くなったら目をしっかり開けて、声が頭の上に抜けるようにイメージします。

この練習を毎日していたら、自然と高い声が出るようになりますよ。

最初は無理をしないで、軽くやりましょう。

喉を絞めて、がんばって声を出すと喉を痛めてしまいますから、あくびの時のような口をして頭のてっぺんに向かって声を上げていきましょう。

高い声が出ないとお悩みの方はこちらの記事もお読みください。

音痴で高い声が出ない!自分ですぐできる5つの改善法があった!

音符を見て歌おう

歌の練習をする時は、できれば楽譜を見ながら練習をしましょう。

「楽譜なんて読めない。」という方もおられると思いますが、大丈夫です!

音符というのは、音の高さや音と音の幅、そしてリズムが分かる絵のようなものです。

音符が階段みたいに上がったり下がったりしていますよね。

それをよーく見て、音の上がり下がりや次の音との幅を意識して、一音一音ゆっくりと歌いましょう。

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もし、できたら音符の下にドレミを書いて、上で言ったように手もつけて練習したら音程がかなりよくなります。

この場合、ドレミはハ長調で歌う場合のドレミ(移動ド)をつけてください。

母音の練習をしよう

母音によって音程が取りにくいということもあります。

それは言葉によって、喉の開け方や力の入れ方が変わるからです。

母音(ぼいん)というのは、アイウエオのことです。

この5つの母音の口の形を意識して練習します。

アは卵を立てたようなイメージです。

頬骨を高くして笑顔を作り、上顎を開いて上の歯を見せます。

下顎は下げようとしなくていいです。

上顎を上げたら下顎も勝手に下がりますが、それ以上下げようとすると、上顎や喉にいらない力が入ってしまいます。

母音によって、口の形は変わりますが、どの母音を出す時も、喉は開けて力を抜き、お腹からの声が自然と喉を通るようにしましょう。

舌の力を抜いて喉を開けよう

喉を締めて歌うと外に出ようとしている声を妨害していまいます。

それで、自分の思う音程が取りにくくなります。

喉を開くためには、まず舌の力を抜くことが大事です。

舌の力を抜くって簡単なことのようですが、出来ない人にはなかなかできません。

私もできない一人でした。

それで、学生の時は、鏡を見て舌の奥が平べったくなるように練習したものです。

舌の力を抜いてあくびの時のように上顎を上げ、口の中をホールだとイメージしてホールの天井に届かせるように声を出すと、声がよく響くようになります。

録音をして自分の癖を知ろう

このような練習をしながら自分の歌を録音して聞いてみましょう。

音が上がりきれない、下がり過ぎる、上ずっている、あるいは特定の発音や音程の時に合わないなど、いろいろ気づくようになったら、そこを意識して練習し、また録音してみましょう。

こんなことを繰り返しながら、音に対して敏感になってくると音痴を克服することができます。

いいえ、本当は音痴じゃなくて、歌い慣れていない、または意識がちょっと足りなかっただけかも知れません。

喉で歌うと音痴が治りにくい!

以上、音痴を克服するための7つの方法を紹介しました。

その7つ、全部に関係することは、声を出す時は喉を締めずに開くということです。

緊張していたり力んでいたりすると、喉に力が入り締まってしまいます。

そうしたら、声が素直に出てくるのを邪魔して、音程も変になっちゃうんです。

また、高い音が出せるようになるためにも、喉の力を抜いて、喉を開いて歌うことが大切です。

楽に声が出ない、または自分は音痴ではないかと悩んでいる人は、ここに書いた克服法を実践してみてくださいね。

きっと喉を開いて歌えるようになると思います。

ただ、一人ひとりによって音痴の原因は違いますし、今の状態も違います。

それで、どうしたらいいだろうと悩んでおられる方は、ぜひ一度、私に相談してください。

あなたに最も適した克服法を提案できると思います。

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プロフィール

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35年間の中学音楽教師の経験を生かして、現在は吉岡裕美ミュージックスクールにて歌とピアノのレッスンをしています。
特に、音痴改善や大人初心者のピアノレッスンが好評です。
対面、オンラインどちらでもOK!
また、30年間、大津少年少女合唱団の指導をしています。

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